人の口には戸を立てられない。
壁に耳あり、障子に眼あり。
などということわざのある通りに何気ない話がいつの間にか広がっていたという事は良くあるものです。
特に同じ店内などの場合、その情報の伝達スピードは驚くほど速いものです。
世間話が飛躍
こんな話があります。
ある風俗店で女性キャストが男性スタッフと金欠の話をしていたというものです。
金欠といっても今日食べるものを買うお金が無いとか、電気やガスが停められたとかいうようなものではありません。
今月もいっぱいいっぱい。
とかそんな程度の話だったのに後で店長から呼ばれて前借するなら早目に等と言われたというものです。
もちろん、本人もそんなつもりはなかったのですが、果たして店長の真意はどこにあるのかと考えたというものです。
お金の悩みは接客にも影響
先ず、この話を聞いた時に思ったのはここの店長さんはしっかりとした人だと感じたのです。
それは、従業員の事に良く気を付けているという事だからです。
風俗はなんといっても接客業です。
しかも、お客さんとマンツーマンである事がその大半を占めています。
そんな中でお金の事で悩んで頭の中がそれでいっぱいになっていたら良い接客など出来る筈はありません。
そして、それはお店にとっても女性キャストにとっても良い結果になるものでは無いのです。
同じようにお客さんだって不満足な結果になってしまうのです。
それを防いで真面目に仕事に取り組めるようにする為であれば前借も一つの方法として考えているという事です。
また、如何に風俗店といってもいつでも大金が金庫に入っている訳ではありません。
急にいわれてもどうしようもない時だってあるものです。
ですから、本当にどうしようもない時にはいつまでにいくら必要なのかを早目に言ってくれればなんとかしようという気持ちがあるという事です。
決して、悪い人の考える事ではありません。
早めの対応が出来ている
更に考えたくない事もきっと頭にはあったのではないでしょうか。
それは、風俗嬢としてやっては行けない事をお客さんに提案してそれによる直接の見返りを求める事です。
いわゆる、円盤です。
もしも、そんな事になってしまってはとんでもないことになってしまうからです。
お店も女性キャストもそしてお客さんまで巻き込んで大変な騒ぎを起してしまう事だってあるのです。
そう言った事の全てを見越した上で、自分に手を打てる範疇にあるうちになんとか出来るようにしてあげたいという優しさが感じられるのです。
店長という立場を超えて一人の人としてもとても優しい方なのだろうと感じました。